子供の交通事故対策してますか?事故防止のポイントを元事件記者が解説!
子供が犠牲になる悲惨な交通事故が後を絶たず、社会問題となっています。
国を挙げた対策が急務ですが、私たち親としては、自分の子供を守るためにできることを真剣に考える必要があるのではないでしょうか?
私には約10年の新聞記者経験があります。
その多くの時間を事件事故取材に割く中で、交通事故被害者や遺族の悲しみは何度も目の当たりにしてきました。
そして、警察取材では数々の事故防止策も見聞きしてきました。
これまでの経験を生かし、親として最低限しておくべき子供の交通事故対策について解説します。
・子供に多い交通事故の特徴
子供の交通事故対策は親の義務!事故防止のポイントを解説
2019年春には、東京・池袋や滋賀県大津市で、幼い子供が犠牲になる交通事故が相次いで発生しました。
どちらも車が歩道に乗り上げてくる事故で、歩行者としては防ぎようのない性質との見方が強いです。
ただし、私が事件事故取材を重ねてきた経験上、子供が犠牲になる交通事故のほとんどは、きちんとした対策を講じていれば防げたものばかりです。
昨今の事故を受け、私自身も5歳の子を持つ親として、改めて気を引き締める必要性を痛感しています。
これから紹介する交通事故防止対策は、きょうからすぐに実践できるものばかりですので、早速ご家庭で取り入れていただければ幸いです。
親ができる子供の交通事故対策
法整備や交通環境整備など、国を挙げての対策が進んでいますが、私たちも親としてできうる限りの対策を講じる必要があります。
親としてできる子供の交通事故対策は、大きく分けて3つです。
交通ルールを徹底させる
特に幼児期~小学校低学年の教育として重要なのが、交通ルールをしっかり覚えさせることです。
信号の仕組みや横断歩道の渡り方など、基本的な交通ルールは幼稚園・保育園や小学校で教えてくれることがほとんどでしょう。
しかし、幼い子供にとっては「親が言うことが絶対」。
交通ルールもやはり、親が身をもって教えてあげるのが最も効果的です。
・歩道はなるべく内側(車道と逆側)を歩く
・青信号になってもすぐには渡らず、左右を確認する
・外を歩く時は友達との会話や道端の植物などに夢中にならない
信号や横断歩道についての交通ルール以外にも、こうした「安全な歩き方」まで徹底させる必要があります。
・信号点滅時にダッシュで横断歩道を渡る
・短い距離の車道だから横断歩道まで行かずにショートカットしてしまう
・歩きスマホ
このあたりはつい大人もやりがちですが、子供は絶対に真似をします。
親自身が日頃から強い自覚を持ちましょう。
手をつなぐ
小学校の低学年くらいまでは、なるべく親が手をつないで歩くことをおすすめします。
子供はとっさの判断ができません。
でも親が手を引いていれば、万が一の時に子供をかばうことができるからです。
そして、交通事故は対自動車だけではなく、対自転車でも多発していることを念頭に置きましょう。
荷物を持っていたりベビーカーを押していたりするとそうもいきませんが、極力子供の近くを歩くことを心がけてください。
グズっている子に対し、しつけの意味で「もう知らない!」と置き去りにしている親を時折見かけます。
数メートル先を歩いてしまい、「子供の様子が目に入らない」ということにはならないようくれぐれも注意しましょう。
蛍光色を身につける
もしも夜間に外を歩くことがあるなら、身体の一部に蛍光色のものを身につけるようにしてください。
車を運転する方なら分かると思いますが、夜間はヘッドライトを点けていても視界が一気に悪くなります。
その分ドライバーの反応は遅れますので、街灯が少ない住宅街なんかでは特に注意が必要です。
私は記者時代、何人もの交通畑の警察官から、「夜間は蛍光色を身につけるように」と言われました。
定期的に行われる交通事故防止のイベントでは、反射材などの啓発グッズを無料で配っています。
服でも靴でもカバンでもいいので、ヘッドライトで照らされると光る蛍光グッズを必ず身につけさせるようにしましょう。
子供に多い交通事故の特徴
子供が被害に遭う事故の多くは、以下の3つの特徴があります。
自転車
子供が被害に遭う重大事故では、やはり自転車が圧倒的に多いです。
特に小学校高学年以降は、子供の自転車でも猛スピードが出せてしまいます。
また、子供は親が思っている以上にふざける生き物です。
子供の頃自転車に乗っていて、両手を離したり、下り坂でブレーキを掛けずに漕いだりした経験はあなたにもありませんか?
改めて自転車の正しい乗り方を教えるとともに、ヘルメットの着用を徹底させましょう。
家の近く
子供に限った話ではありませんが、交通事故の7割以上は自宅周辺で発生します。
一番の理由は、「もうすぐ帰れるという安心感があるから」。
時折、親自身が駐車場で自分の子を轢いてしまう事故がありますよね?
まさに「やっと家に着いた」という安堵感と気の緩みから発生してしまう事故の典型です。
「家に着くまで何があるかわからない」という意識をしっかりと持たせましょう。
交通ルール無視
特に小学校の高学年以降に多いのが、信号無視などの交通ルール違反です。
人間は成長するにつれ、段々と「ずるさ」を覚えていきます。
したがって、頭では「いけないこと」と分かっていても、「面倒だし、いいや!」と軽い気持ちで交通ルールを違反することがあります。
従順な幼児期よりも、「うちの子は言わなくても大丈夫」と安心する年頃こそが危険です。
一緒に外に出る機会には、口が酸っぱくなるほど交通ルールの重要性を説き続けましょう。
子供を交通事故から守るのは親の務め!事故防止対策は万全に!
交通事故対策は社会全体で考えなければならない難題です。
しかし、私たち子を持つ親には、最低限自分の子に十分な交通事故防止対策を講じる「義務」があると言えるでしょう。
ネット上ではいろいろな意見がありますが、交通事故は被害者も加害者もそれぞれの家族も、関わる全ての人を不幸にしてしまいます。
小さな一歩かもしれませんが、親として自分の子を交通事故から守る努力をすることは、世の中の誰かが傷つく可能性を1%でも減らすことに繋がるはずです。
亡くなった子や遺族の無念さを無駄にしないためにも、私たちがいまできることを、一つずつやっていきましょう。
-
前の記事
知育教材や英会話より大切!幼児期に学びたい「いのちの勉強」【子育てコラム】 2019.05.07
-
次の記事
【子育てコラム】川崎・登戸通り魔事件から考える、私たち親にできること。 2019.05.28
コメントを書く